男性の便秘
便秘は通常、男性よりも女性に多い体調の悩みとされています。しかし、厚生労働省の調査データによると、日本の男性のおよそ20パーセントが便秘に悩んでいるということが判明しています。

この数字は少ないものではありません。これまでは無縁だったとしても、誰でも便秘に悩む可能性があるのです。

男性と女性では、便秘の主な症状や原因が若干異なる場合があるので、男性の便秘に適した対策を取ることが大切です。

今回は、男性の便秘の特徴やその改善方法などをご紹介します。

男性の便秘の原因

一口に便秘と言っても、便秘には実に様々な症状があります。男性に特に多く見られる症状が、「痙攣性便秘」というものです。

この便秘になると、胃腸の不調によって下痢のような緩い便と便秘を繰り返す症状が現れます。また、自覚症状が持ちにくいということも大きな特徴となっています。

痙攣性便秘は別名「過敏性腸症候群」とも呼ばれており、近年大きな注目を集めています。

過敏性腸症候群の一種ともいえるこの痙攣性便秘は、これに悩まされている人が増えているのです。

男性に特にみられる便秘の原因は、以下のとおりです。

  • 職場環境のストレス
  • 運動不足
  • 偏った食生活による胃腸の不調
  • 夜更かし、残業などによる不規則な生活習慣

近年のデータによると、女性よりも男性のほうが胃腸などの消化器官がダメージを受けやすく、機能が低下しやすいことがわかっています。

さらに、上記のような暴飲暴食、不規則な生活は、胃腸をはじめとした身体に大きなダメージを与えます。

さらに、腸が不調になると、自律神経の乱れや精神不安を招く恐れがあり、そのような精神的ストレスからさらに便秘が悪化するという悪循環に陥ってしまう可能性があります。

このような便秘や悪循環を放置していまうと、以下のような内蔵系の病気にかかりやすくなります。

  • 甲状腺系の病気
  • 糖尿病
  • 腸のポリープ
  • パーキンソン病

男性の場合、便秘を軽視してしまい、放置する場合が多いですが、上記のような重大な疾患になってしまう恐れもあるため、しっかりと対策を取る必要があります。

また、自己流での対応で改善がみられない場合は、速やかに医師の診察を受けることをおすすめします。

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便秘薬はおすすめしません

女性に比べ、男性は便秘になりにくいといわれていますが、精神的に非常にデリケートな面があり、ストレスがすぐに体調に反映されるという特徴を持っているといわれています。

前述のように、男性は下痢と便秘が繰り返し起こるような便秘になることが多いのですが、それは腸が過敏になりすぎている、つまり過敏な働きをしているからなのです。

このようなことを考慮すると、便秘の根本的な原因を取り除く必要が、女性以上にあるといえます。下剤や下剤作用のある便秘薬は、一時的には良くなるかもしれません。

しかし、根本的な原因を解消してくれるわけではないので、服用はあまりおすすめできません。

下剤は腸を刺激して蠕動運動を活発にさせる作用があるので、余計に腸を活発にしてしまい、下痢や便秘を引き起こしてしまうのです。

つまり、腸の過敏な働きを改善しない限り、便秘は治らないのです。

女性の便秘の場合は、ホルモンバランスの乱れや筋力の低下から、便秘になることが多いです。

一方男性は、ストレスや運動不足、食生活の乱れといった生活習慣の乱れが、大きな原因となっています。

なので、普段の生活習慣を振り返り、見直すことがまず大切になってきます。


便秘の改善方法

先ほども述べましたが、男性の中で便秘を深刻にとらえて、しっかりとした改善方法をとっている人は、非常に少ないのが現実となっています。

多くの場合、下剤や整腸剤を取りあえず服用し、一時的に改善された後は根本的に便秘を改善する治療をしようとはしないことが一般的でしょう。

しかしながら、これでは便秘を悪化させるだけでなく、慢性化させる恐れがあるのです。

市販の便秘薬のほとんどは、単に腸の蠕動運動活を活性化させて、半ば強制的に排便を促すことを目的として製造されています。

つまり、便秘薬を服用すると、活性化と沈静化、つまり下痢と便秘を繰り返す痙攣性便秘の症状をさらに悪化させてしまうということです。

つまり、男性の便秘には便秘薬は不向きであり、効果がないどころか、逆に悪化させるということなのです。

そこで、市販の便秘薬や下剤に頼らない、根本的な便秘の原因を改善するおすすめの方法をご紹介します。


睡眠をしっかりとる

胃腸をはじめとした体調をしっかり整えるためには、十分な睡眠時間を確保することがまず大事になってきます。

たとえどれほど忙しくても、すくなくとも毎日6時間は睡眠時間を確保するようにしたほうが無難です。

また、特に疲労を感じている時は、昼食後に15から30分程度お昼寝の時間を取るだけでも、体調が変わってきます。


ストレスをためない

痙攣性便秘の主な原因は、ストレスやプレッシャー、精神的苦痛や不安です。最適な方法はこれらの精神的負担を避けることですが、現代ではなかなかストレスを全て解消し、ためないようにするというのは難しいことです。

なので、とにかくストレスを最小限にとどめるよう、ご自身にあったリラックス方法やストレス解消法を模索して、実践するようにしましょう。


バランスのとれた健康的な食生活を心がける

もう一つ重要なのが、健康的な食生活を送るということです。特に男性の場合は、仕事のストレスから暴飲暴食に走ったり、忙しくて外食に頼ってしまう場合も多いと思います。

できるだけバランスのとれた食事を心がけて、外食でも野菜を多めに摂ったり、脂っこいものや塩分の高いものを控えるなど、対策を取りましょう。


胃腸に良い朝食を食べる

忙しくて朝食を毎日摂らないという場合もあるかと思いますが、これは便秘を引き起こす大きな原因の一つとなります。

できるかぎり朝食を摂るようにして、さらに消化吸収の良い、かつ便秘解消効果のあるメニューを食べると良いでしょう。

痙攣性の便秘は、腸の機能が不調になって引き起こされる便秘なので、腸内環境を改善すれば、それだけで便秘の症状は随分改善されます。

例えば、乳酸菌を豊富に含むヨーグルトや、食物繊維を含む海藻サラダや野菜サラダなど、便秘解消に効果がある食品を積極的に朝食に取り入れることで、腸の機能を正常化させるサポートをすることができるのです。


まとめ

朝食をとることがどうしても時間的に難しい場合は、乳酸菌やオリゴ糖などの便秘解消効果があるサプリメントを摂るのも一つの手です。

どちらにしても、一過性の効果しかない下剤を摂取するよりも、これらのサプリメントや生活習慣の改善によることで、根本的な便秘の原因を改善することができるでしょう。